目次
今は度重なる体調不良のため、療養しておりますが、その前はグッズ製作会社に勤めておりました。約1年6ヶ月勤務しておりました。
そこでの経験談を話せる範囲で話していきたいと思います。
今回ピックアップするのは、『グッズを作るためのイラスト制作』です!
- 目次
- グッズ製作する上で、イラストはとても大事!
- イラストの色味と印刷した色味が違う!?
- グッズを作成する上でイラストだけではダメ!
- カットラインパスを作る必要がある。
- イラストの解像度を350dpi以上にしよう!
- 最後に
グッズ製作する上で、イラストはとても大事!
自分で描いたイラスト、もしくは依頼して描いてもらったイラストでグッズを作ることは可能です。
ですが、あくまでグッズを作ることが可能なだけであり、依頼者にとって理想とするグッズになるかはイラスト次第になります。
理由は簡単です。
どのグッズを作成するにしろ条件があります。その条件をそのイラストがクリアしているか、という点です。
この条件がかなり細かいです!
多くのグッズ製作会社は、詳しく条件を記載してくれています。必ずこちらを確認してからイラストを描くか、依頼をしましょう。
また、親切なグッズ製作会社は「条件を満たしていないけど大丈夫か?」もしくは、「条件が満たされていないのでこちらで修正してもよいか?」と連絡が来ます。
ですが、多くのグッズ製作会社は自己責任ということでそのままグッズを制作してしまう事が多いです。
料金が安い所に多いイメージですね。
なので、グッズを作るうえでのイラストの条件はかなり大事です!
必ず確認しましょう( *´艸`)
イラストの色味と印刷した色味が違う!?
これはよくある問題ですね。
まず、大前提としてイラストの色味と印刷した色味が完全一致することはまずないです。
白黒だとしても、黒の濃度の問題や、リッチブラックなのかK100なのかによって違います。日々印刷会社が進化しているとしても、なかなか一致させることが難しいです。
ですがこの色ブレはそんなに差があるわけじゃありません。
微々たる差ですね。気づく方もいますが、大抵は許容範囲になります。
もし大きく色ブレした場合、考えられる理由としてイラストの保存形式があります。
基本的にCMYKで印刷してます。それなのにCMYK以外の形式(RGB)で保存していると、印刷会社側でCMYKに変換することになり、大きな色ブレに繋がってしまうということです。
RGBは鮮やかな色味になりますが、こちらをCMYKに変更すると暗く沈んだ色味になります。色味が近いものに変更はされますが、それでも暗く沈んだ色になりますので注意が必要です。
その他にも、印刷によって大きな色ブレが発生することがあります。
こちらはまた別途説明致します!
グッズを作成する上でイラストだけではダメ!
厳密にいえば作成することは可能です。
ですが、クオリティーの問題や理想のグッズになる可能性は低いです。
皆さん、アクリルキーホルダーやアクリルスタンドでキャラクターの後ろに白い印刷がされているのを見たことがありますか?
これは白版と言って、印刷する上でかなり大切なものです。
これによりキャラクターの色味がよりクッキリし、色味が薄い・透けているなどの問題を解決してくれます。
この白版は基本的にどのグッズにもあります。勿論ないものもありますが、ある事がほとんどです。
なのでクオリティーが高いグッズを製造する上で、白版のデータを作成し、イラストと一緒に提出することが必要になります。
詳しくはグッズ製作会社にが記載していると思いますので、確認してみてください。
白版の注意点
キャラクター側からグッズを見たとき、「あれ?なんか白いのがズレて見える?」と思った事はないですか?
これは白版のデータとキャラクターのイラストがズレてしまっているからなんです。
印刷方法によりますが、100%一致させるのは難しいのが現状です。
「じゃあズレちゃうのを容認するしかないのか?」それは違います。
このズレを限りなくなくせる方法があります。
それはキャラクターのイラストより、この白版のデータを少し小さくするんです。
会社ごとに規定があったりしますが、少し小さめ(ミリ単位)で作成することによりズレたとしてもキャラクター側から見えないで済んだりします。
なので白版のデータを自分で作る際は、上記を気にしてみるといいでしょう!
また白版のデータをグッズ製作会社側でやってくれるプランやケースがあります。
この場合、上記を理解して少し小さめに作ってくれる会社と、上記を理解していなくてキャラクターイラストと同じ大きさの白版を作ってしまう会社があるので要注意です!
白版での1ステップ上のデザイン方法
先程も少し描いたのですが、白版はキャラクターをしっかりくっきり見せるためのものです。なので白版がないと色味が薄くなったり、透けたりします。
ですが逆を言えば、色味を一部薄くしたい、一部透けさせたい場合はその箇所に白版を入れなければいいのです。
そうするとデザインにより幅が広がると思います。
または白版の濃度を低くするといいでしょう。
ですが、上記にも記載した注意点になりますが白版はズレます!!なので、必ず細かい白版の場合それが出来るかどうかグッズ製作会社に確認しましょう!
カットラインパスを作る必要がある。
作るグッズによりますが、イラストにこのカットラインパスを作る必要があります。
カットラインパスはステッカーやアクリルキーホルダーなどキャラクターにそってカットするときに必要となる断裁線になります。簡単に言うと完成イメージの線になります。
これがないと、グッズ製作会社はどこでカットしたらいいのか分かりません。
なので必ず作成するようにしましょう。
頼もうとしているグッズ製作会社の規定を必ず確認してみてください。
「キャラクターイラストより何ミリあけてカットラインパスを作成してください。」などの規定があります。
もし記載していない場合は、カットラインパスを会社側で作ってくれるのか、それとも自分で作成しなくてはいけないのか必ず確認しましょう。
会社側で作成してもらえる際は、完成イメージを載せてあげると分かりやすくなりますよ。
イラストの解像度を350dpi以上にしよう!
解像度は印刷する上で高い方がいいです。
dpiは簡単に言うとドット密度の単位になります。イラストを作成して大きく拡大するとドットがいっぱいあるのが見えてくると思います。この密度が高ければ高いほど、ドットが小さくなるので解像度があがる仕組みになるのです。
その最低ラインと言われているのが350dpiです。基本的に350dpiあれば綺麗に印刷できます。dpiを上げすぎると、イラストが重くなって開けないというトラブルも発生します。その為、どれくらいがいいのか、必ず規定を確認しましょう。
もし記載していない場合は350dpiで作成し送れば、まず問題ないと思います。
最後に
私がグッズ製作会社に勤務していた時の経験談でした!
今回は最低限の注意点を書かせていただきましたが、次回は色ブレをピックアップしてお話していきたいと思います。
昨今、自分のイラストやイラストを依頼して個人でグッズを売る事も少なくありません。
なので、初めて作るけど何に気を付けたらいいのか分からない人にとって役立つ内容になったらと思います!